2019年12月19日(木)に政府は、「団塊の世代が2022年に75歳以上となる」ことを受け
て、現役世代の負担を抑える目的のために年齢ではなく所得に応じた医療費負担を2割に引き
上げると明記した。
これは、医療や年金・働き方などの制度改革にまとめられています。少子高齢化が進む現代の
日本において、多くの高齢者を負担していかなければならない現状を踏まえて、比較的資産を
持っている団塊の世代にも負担を課して全ての世代が安心できる制度を構築するとの事。
従来の後期高齢者医療制度とは
75歳(寝たきり等の場合は65歳)以上の方が加入する独立した医療制度です。対象となる高齢
者は個人単位で保険料を支払います。
また、65~74歳の前期高齢者については、健康保険組合、国民健康保険等の医療保険に加入し
ますが、 高齢者が国民健康保険に集中する傾向があるため、各保険者の加入数に応じて財政調
整が行われます。
従来の窓口負担
窓口負担(外来・入
院) |
外来(個人毎)
自己負担限度額 |
入院・外来(世帯毎)
自己負担限度額 |
|
現役並みの所得者※1 | 3割 | 57,600円 | 80,100円+(医療費-267,000円)✕1% <多数該当:44,400円> |
一般 | 1割 | 14,000円
年間144,000円上限 |
57,600円
多数該当:44,400円 |
低所得者:II ※2 | 1割 | 8,000円 | 24,600円 |
低所得者:I | 1割 | 8,000円 | 15,000円 |
※1:現役並み所得者とは
収入額が下記の基準額を超える方
収入基準額:単独世帯の場合:年収383万円/夫婦2人世帯の場合:年収520万
円
ただし、被保険者本人と70歳以上の家族(65歳以上で後期高齢者医療の障害認
定を受けている方も含む)の方の収入合計額が上記の基準額に満たない場合に
は、申請されると原則2割負担※になります。
※誕生日が昭和19年4月1日以前の方は1割
※2:低所得者とは、住民税非課税者で、そのうち低所得者Iは収入が年金のみ
で単独世帯の場合、年収約80万円未満。夫婦2人世帯で年収約130万円未満。
それ以外の方は、低所得者II(130万円超~267万円未満) となります。
上記が従来の後期高齢者の医療制度なのですが、2022年より見直しをされることにより具体的
な数字を実際に確認してみたいですね。少しでも負担が軽減される制度になることを期待し
て。