年金制度改革として人生100年時代を生き抜く後押しとなるのか期待したい改革案ですが、高
齢者でも自分の力が発揮できる職場も相応に増えてくれないと、働きたくても働けないのでは
本末転倒でありますから、今後の企業の動向も注視していく必要がありますね。
政府は、3月上旬にも厚生年金の加入対象拡大を柱とした年金制度改革関連法
案を国会提出する方針だ。厚生年金を受け取りながら働く60代後半の高齢者を
対象に、保険料に応じて毎年、年金を増額する仕組みも導入。2022年度からの
実施で低年金者らの収入底上げを図る。働くメリットが実感しやすく、就労継
続を後押しする狙いもある。
新制度は「在職定時改定」。その年に納めた保険料分を翌年に反映し、受取
額をアップさせる。現行制度も維持されるため、70歳まで働くと70歳時点で
65歳以降に納めた保険料分の増額がある。働いている間の増額は純増となり
「働いた方が得」との動機づけが働く。
共同通信より引用
確かに働いたほうが得という事になると思いますが、逆に70歳まで働きなさいという事でもあ
りますね。
政府の真の狙いが年金受給年齢を70歳に引き上げることへの布石なのでしょうか?
具体的には?
【現行制度】
○ 老齢厚生年金の受給権を取得した後に就労した場合は、資格喪失時(退職
時・70歳到達時)に、受給権取得後の被保険者であった期間を加えて、老齢厚
生年金の額を改定している(いわゆる退職改定)。
【見直しの意義】
○ 高齢期の就労が拡大する中、就労を継続したことの効果を退職を待たずに早
期に年金額に反映することで、年金を受給しながら働く在職受給権者の経済基
盤の充実を図る。
【見直しの方向】
○ 65歳以上の者については、在職中であっても、年金額の改定を定時(毎年
1回)に行うことを検討。
厚生労働省年金局より引用
年金金額の改定を毎年一回行うという事で、年間で受け取れる年金額にプラスされるという事
ですから、働き甲斐も少しは出てきそうですね?
ザックリで
月額10万円で
1年間就労した場合
+7,000円程度/年
(+500円程度/月)
月額20万円で
1年間就労した場合
+13,000円程度/年
(+1,100円程度/月)
月額30万円で
1年間就労した場合
+20,000円程度/年
(+1,600円程度/月)
高齢者の就業率が増えている!?
確かに統計では増えているようですが、実際には労働への意欲と言うよりは収入の確保という
のが本当の所であると思われます。
高齢者は年金だけで生活できないから就業しているのだという現実に対しての画期的な施策を
繰り出してほしいものですね。